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ニューヨークのオペラ 公演情報

 

2007年9月24日(月)〜2008年5月17日(土) ニュース提供よみタイム

メトの季節
2007年9月〜08年5月のシーズンのメト・ボックス・オフィスがオープンし、この日から一般にチケットが発売された。朝4時から集まった行列はリンカーンセンターを埋め尽くし、昨シーズンよりも25%アップの約200万ドルの歴代最高の売り上げを記録した。インターネットでの売り上げも昨年より50%アップし、すでに今シーズンのチケットは50.7%が売れてしまっているので、まだの方は今すぐ買いに行こう!(文・針ケ谷郁)

今シーズンは9月24日から5月17日まで219公演、そのうち新演出はメトが現在のリンカーンセンターに移転したこけら落としの1966年に匹敵する最も多い7演目。リヴァイヴァルが21演目となっている。メトならではの素晴らしいゲスト指揮者と豪華キャストを迎えて約8ヶ月間、日曜日を除くほぼ毎日(土曜日は昼/夜の2回公演)演じられる。この公演数の多さは他のオペラ・ハウスの追従を大きく突き放している。

www.MetOpera.org
1-800-Met-Opera (1-800-638-6737)

『オープン・ハウス』を体験したらあなたもオペラ通!

  昨シーズンから始まった『オープン・ハウス』はオープニング・ナイトに先駆けて、最終ドレス・リハーサル(今シーズンは新演出『ランメルモールのルチア』)をメインに出演者との質疑応答、舞台セット、衣装などの展示、リハーサル風景の映像、そしてメトの舞台にも足を踏み入れることができるなどの見学コースがなんとランチ付きで11時から夕方まで楽しめる。今年の『オープン・ハウス』は9月20日。チケットは無料で9月17日の朝10時からウェブサイト(www. MetOpera.org)または電話(212-362-6000)で一人につき2枚申し込める。18日の午後8時までにメトのボックス・オフィスで受け取らなければならない。

『オープニング・ナイト』はニューヨークの祝典

  ゴージャスなセレブが集まるオープニング・ナイトはまさにニューヨークの祝典。昨年はジュード・ロウ、スーザン・サランドンなどの映画スターも姿を見せた。昨年同様、今年もタイムズ・スクエアとリンカーン・センターの広場ではビッグ・スクリーンが設置され生中継が野外で放映される。タイムズ・スクエアでは交通を遮断し1500席が用意され無料で観られる。リンカーン・センターの方も無料だが、整理券が必要で、23日の12時からメトのボックス・オフィスで先着順1人につき2枚貰うことが出来る。演目はレヴァイン指揮、タイトル・ロールにナタリー・デッセイ、お相手はマルセロ・ジョルダーニで新演出ドニゼッティ作曲の『ランメルモールのルチア』(演出マリー・ジムマーマン)。トニー賞受賞の劇場芸術家のマリー・ジムマーマンがメトで初めて起用され、舞台となったスコットランドのお城に出向きインスピレーションを呼び起こされたそうだ。狂乱のルチアを演じるデセイの華麗なコロラトューラと迫真の演技が期待を高める。相手役のエドガルドには昨シーズンも『蝶々夫人』のピンカートン役でオープニングに抜擢されたジョルダーニが、2年連続で初日を飾る快挙。レヴァインは『ルチア』の指揮は初挑戦だそう。オープニング・ナイトのチケットは75ドルから1250ドル。

ファミリー・オペラは
『ヘンゼルとグレーテル』


  新企画第2弾の昨シーズンにスータートしたファミリー向けのオペラ、英語版『魔笛』はマチネに2時間に縮小され好評を博したが今回は新演出の『ヘンゼルとグレーテル』(フンパーディング作曲)が12月24日から1月4日までのホリデイ期間にマチネで4回、その後は通常の時間帯に5回の公演予定となっている。指揮はウラジミール・ユーロフスキ、演出リチャード・ジョーンズ(ウエリッシュ国営オペラとシカゴ・リリック・オペラのオリジナル演出作品)クリスティン・シェーファー(ヘンゼル)とアリス・クーテ(グレーテル)が子供の大好きなグリム兄弟の作品に挑む。

世界に発信『ライヴ・イン・HD』

  また、世界各国の劇場に光ファイバーで映像を配信された『ライヴ・イン・HD』は昨シーズンの6つから今シーズンは更に増えて8つのオペラが上映される。ネトレプコとヴィラゾン主演『ロミオとジュリエット(12月15日)』『ヘンゼルとグレーテル(1月1日)』『マクベス(1月12日)』カリタ・マッティラ主演『マノン・レスコー(2月16日)』『ピーター・グライムス(3月15日)』デボラ・ヴォイトとベン・ヘップナー主演『トリスタンとイゾルデ(3月22日)』アンジェラ・ゲオルギューとラモン・ヴァルガス主演『ラ・ボエーム(4月5日)』ナタリー・デセイとホァン・ディエゴ・フローレス主演『連隊の娘(4月26日)』日本では時差があるので上映日が代わる可能性がある。これらのオペラはアメリカ国内では昨年同様、後日テレビでも放映される。

今シーズンは指揮者も充実

  音楽監督のジェームス・レヴァイン1971年『トスカ』でメト・デビュー以来メトの舵を握っている。今年は『ルチア』『マクベス』『マノン・レスコー』『トリスタンとイゾルデ』を振る。今シーズンは日本人の歌手の出演予定はないが、9月29日からの『アイーダ』を大野和士(メト・デビュー)が10回に渡って指揮をする。ニューヨーク・フィルの音楽監督ロリン・マゼールは『ワルキューレ』でワグナーに挑む。またメトでは常連のキーロフ・オペラ音楽監督ヴァレリー・ゲルギエフはロシア作曲家のプロコフィエフ『賭博師』と『戦争と平和』を指揮する。また、指揮でも定評のあるプラシド・ドミンゴは『ロミオとジュリエット』でロシアの名花ネトレプコと共演する。(9月25、29日のロミオはヴィラゾンが病欠でロベルト・アラーニャが演じる)

充実の新演出作品

『ルチア』に続いて、2つ目はヴェルディ作曲『マクベス』が10月22日レヴァインの指揮でお披露目される。演出を手掛けるエイドリアン・ノーブルは1991年から22年間ロイヤル・シェークスピア・カンパニーで芸術監督を務めた経歴がありシェークスピアの真骨頂が期待出来そう。バリトンのゼルジコ・ルシックがマクベス、マリア・グレギーナがマクベス夫人を演じる。指揮はレヴァイン。3つ目は11月27日グルックの最後のオペラ作品『トーリドのイフィジェニ』1781年のヴィエナ版で上演される。メトでは1917年以来の再演作品となる。演出はヘンデルの『ロデリンダ』を手掛けたステファン・ワズワース。指揮はモーストリー・モーツアルトの音楽監督でもあるフランス人のルイ・ラングレイがメト・デビューを果たす。メゾのズーザン・グラームがタイトル・ロール、弟のオレスト役のプラシド・ドミンゴと家族の悲劇を演じる。シアトル・オペラとの共同作品。4つ目は上記の『ヘンゼルとグレーテル』。5つ目はソンドハイムのミュージカル『スウィーニー・トッド』でトニー賞を受賞したジョン・ドイル(メト・デビュー)演出の『ピーター・グライムス』(ブリテン作曲)が2月28日から。タイトル・ロールにはテノールのアンソニー・ディーン・グリフィが挑む。指揮はドナルド・ラニクルス。6つ目はメト初演となるアメリカの作曲家フィリップ・グラスが1980年に発表した『サティヤグラハ』(英国国立オペラと共同制作)が4月11日初日。ペリム・マクダーモット演出(メト・デビュー)。サティヤグラハとは真の力、魂の力という意味でガンジーの生涯と業績を描いたオペラ。テノールのリチャード・クロフトがガンジーに挑む。グラスは1965年にシタールの名手に出会って影響を受けインド、アフリカ、アジアを旅した。これまでコロンバスのアメリカ大陸発見500年記念で委託された『航海』が1992年にメトで初演された。指揮はダンテ・アンゾリーニ(メト・デビュー)。新演出の最後は昨シーズン『セヴィリアの理髪師』で大ブレイクしたホァン・ディエゴ・フローレスが『連隊の娘』(ドニゼッティ作曲)でハイCの連発アリアに挑戦。フローレスは昨シーズンのカーネギー・ホールでのリサイタルで、アンコールに応えて既にこのアリアをニューヨークの聴衆にお披露目済み。ナタリー・デセイとのゴールデン・カップルで自慢ののどを聴かせる。サポートに昨シーズンの『ジャンニ・スキッキ』を好演したアレッサンドロ・コルベッリが出演する。演出は1980年から世界各国50以上の劇場で演出を手掛けているフランス人ローレント・ペリー。(ロイヤル・オペラとウィーン国立歌劇場との共同制作)指揮はマルコ・アルミリアート。
チケット格安情報

  今シーズン、チケットの値段は据え置きで値上がりはされない。昨シーズンは『蝶々夫人』『魔笛』『始皇帝』『エフゲニー・オネーギン』『オルフェオとエウリディーチェ』の全ての公演と合わせて61公演がソルド・アウトとなり前のシーズンの22ソルド・アウトを大きく上回った。更にメトの役員を務めるアグネス・ヴァリスとその夫カール・レクトマンの寄付による、月曜から木曜の当日の公演2時間前に100ドルの1階席のチケットが20ドルで200枚販売される企画では全部で2万枚が用意され、午後の早い時間から行列が出来た。調査によると回答のあったうちの44%が30代以下の若い世代という結果で、ホリデイ・マチネ・シリーズの『魔笛』に集まった沢山のこどもたちを含めて着実に若い世代にオペラが浸透しつつある傾向にある事はメトの未来に明るい兆しが示された。また学割は週日が25ドル、金、土曜が35ドルで29歳以下のフルタイムの学生を対象にいくつかの演目に限って発売される。

ラッシュ・チケット

  月曜から木曜の全ての演目(ガラやスペシャル・イヴェントを除く)の2時間前から通常100ドルのオーケストラの席を20ドルで1人2枚まで販売する。更に今シーズンから65歳以上のシニア向けに50枚が12時から先に売り出される。電話(212-362-6000)かウェブサイト(metopera.org)でも受付け行列に並ばなくても良い配慮となった。

 

 

スケジュール



[New Productions](*初心者向き **上級者向き m/マチネ)

LUCIA di Lammermoor / Donizetti
ランメルモールのルチア

2月25日、3月5日、8日、9日(マチネ)、13日

IPHIGENIE en Tauride / Cluck
トリドのイフィジェニ

11月27日、12月1日(マチネ)、5日、8日(マチネ)、11日、14日、19日、22日

HANSEL and GRETEL / Humperdinck
ヘンゼルとグレーテル

12月24日(マチネ)、29日(マチネ)、1月1日(マチネ)、4日(マチネ)、8日、11日、23日、26日、31日

PETER GRIMES / Britten
ピーター・グライムス

2月28、3月3日、7日、11日、15日(マチネ)、20日、24日

SATYAGRAHA / Glass
サティヤグラハ

4月11日、14日、19日(マチネ)、22日、25日、28日、 5月1日

LA FILLE du Regiment / Donizetti
連隊の娘

4月21日、26日(マチネ)、29日、5月2日、5日、8日、12日、16日

AIDA / Verdi アイーダ
11月2日、5日、8日

UN BALLO in MASCHERA / Verdi
仮面舞踏会

12月17日、21日、24日、29日、 1月1日、5日(マチネ)、 4月16日、19日、23日

IL BARBIERE di SIVIGLIA / Rossini
セヴィリアの理髪師

1月12日、22日、26日(マチネ)、30日、2月2日、7日、14日、21日、25日、29日

LA BOHEME / Puccini
ボエーム

3月29日、4月1日、5日(マチネ)、9日、12日、15日、18日

CARMEN / Bizet
カルメン

2月4日、8日、13日、16日、19日、23日(マチネ)、27日、3月1日

LA CLEMENZA di TITO / Mozart
皇帝ティートの慈悲

5月3日、6日、10日(マチネ)、15日

DIE ENTFUHRUNG aus dem SERAIL / Mozat
後宮からの逃走

4月26日、30日、5月3日(マチネ)、7日

ERNANI / Verdi
エルナーニ

3月17日、21日、26日、29日(マチネ)、4月2日、5日、10日

THE FIRST EMPEROR / Tan Dun
始皇帝

5月10日、14日、17日(マチネ)

THE GAMBLER / Prokofiev
賭博師

3月27日、31日、4月4日、8日、12日(マチネ)

MANON LESCAUT / Puccini
マノン・レスコー

1月29日、 2月1日、5日、9日、12日、16日(マチネ)、20日、23日

NORMA / Bellini
ノルマ

11月12日、16日、19日、23日、26日、30日、12月4日、7日

OTELLO / Verdi
オテロ

2月11日、15日、18日、22日、26日、3月1日(マチネ)、4日、8日

LA TRAVIATA / Verdi
椿姫

11月3日(マチネ)、7日、10日、15日、3月6日、12日、15日、19日、22日

TRISTAN und ISOLDE / Wagner
トリスタンとイゾルデ

3月10日、14日、18日、22日(マチネ)、25日、28日

DIE WALKURE / Wagner
ワルキューレ

1月7日、14日、28日、2月2日(マチネ)、6日、9日(マチネ)

WAR and PEACE / Prokofiev
戦争と平和

12月10日、13日、15日、18日、22日(マチネ)、26日、28日、1月3日

DIE ZAOBERFLOTE / Mozart
魔笛

10月29日、11月1日、6日、9日、13日、17日、20日、24日(マチネ)

 

 

 
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